水生生物中のアミノ酸の生理的役割と酵素的定量法の構築

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アシダ ヒロユキ
芦田 裕之
助教
学部等
研究・学術情報本部
総合科学研究支援センター
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SDGs 9 産業と技術革新の基盤をつくろう 14 海の豊かさを守ろう 15 陸の豊かさも守ろう
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産業分野

  • 漁業 / 水産養殖業
  • 農業,林業 / 農業
  • 学術研究,専門・技術サービス業 / 学術・開発研究機関

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研究分野

  • ライフサイエンス / 応用生物化学
  • ライフサイエンス / 水圏生命科学
研究キーワード
ヤマトシジミ,環境応答,酵素科学

研究概要

 エビなどの甲殻類はD-アラニンを多く含み、畜養水の塩分濃度を上昇させると浸透圧調節物質としてD-アラニン含量が増えることが報告されている。このD-アラニンは甲殻類の甘味成分であると考えられている。一方、二枚貝のシジミでも汽水域のヤマトシジミ(宍道湖、神西湖)は淡水域のセタシジミ(琵琶湖)やマシジミ(河川)よりも多くのD-アラニンを含んでいることを明らかにした(図1)。本研究では水生生物の環境適応、主に浸透圧調節機構について解析する。
 またD-アミノ酸の定量法として高速液体クロマトグラフィー(HPLC)などが広く用いられているが高価な装置や技術が必要とされる。そこでアラニン関連酵素を用いたD-アラニンの簡易定量法を構築した(図2)。この方法では酵素反応によって生成するNADHによって水溶性テトラゾリウム塩(WST-1)をFormazanへと変換し発色させる方法であり、比色計で測定可能である。この方法は酵素の基質特異性を利用しており、酵素を組み合わせることにより他の物質定量に応用できる。

アピールポイント

総合科学研究支援センター遺伝子機能解析部門にはHPLC、分光光度計、マイクロプレートリーダーなどさまざまな分析機器が備えられており、アミノ酸以外にも多くの物質の分析が可能である。

特許情報