・農業資材が土壌微生物の活性に及ぼす影響の評価 ・農薬に関する教育やリスクコミュニケーションの手法開発

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スヤマ コウスケ
巣山 弘介
准教授
学部等
生物資源科学部
環境共生科学科
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個人URL
https://researchmap.jp/read0047922
SDGs 2 飢餓をゼロに 4 質の高い教育をみんなに 15 陸の豊かさも守ろう
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産業分野

  • 農業,林業 / 農業

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研究分野

  • 環境・農学 / 環境影響評価
  • 人文・社会 / 科学教育
研究キーワード
リスクコミュニケーション手法,影響評価,教育手法,土壌微生物,農薬

研究概要

 皆さんは何が思い浮かびますか。オケラやミミズでしょうか。いえいえ、土の中にはもっと小さくて肉眼では見えない生きもの(細菌や糸状菌等の微生物)がたくさん住んでいるのです。微生物は地球上のいたるところ住んでいますが、特に土の中に多く、動植物の死骸や排泄物等の有機物を分解し、水、炭酸ガス、アンモニア等の無機物に戻します。そして、植物はそれらを再び利用して生育するのです。つまり、微生物のおかげで物質がうまく循環するからこそ、動植物は生と死を繰り返すことができるわけです。
 ですから、土の中の微生物が農薬等の人工化学物質によってダメージを受けたら大変ですね。よく「農薬を使うと土が死ぬ」と言わますが、本当にそうなのか? 単なる「思い込み」ではないのか? そのような疑問を持った私は、それを科学的に評価する研究を行なっています。
 その一つとして、植物の繊維質(セルロース)を分解する微生物のはたらきや種類に農薬が影響するのかを調べてきました。そして、例えば図2の③や④のセルロースは①や②に比べて分解量が少なく、入り込んだ微生物の種類も違っていることが分かりました。

アピールポイント

「農薬」とは「農薬取締法に基づく登録を受けたもの」と言えます。登録を受ける過程で人間や水産動植物等へのリスクは評価されていますが、今のところ土壌微生物へのリスクは評価されていないので研究の意義があります。 一方、登録の過程でどんなことが評価済なのかを伝える教材の開発にも取り組んでいます。

特許情報