水害保険の法的研究
研究概要
日本は、台風・豪雨等の水害が発生しやすい国土といえます。水害に対しては、災害前・災害中の対応方法を検討すると同時に、災害後の被災者への対応も重要な課題となります。公的支援が不十分な現状において、民間保険会社が提供する保険の有効活用は不可欠の課題と思われます。本研究は、水害に関する保険、具体的には火災保険に付された「水害の補償」の現状と課題について、法的観点から検討することを目的としています。水害に関する保険において法的問題が生じていないのか、生じているとしてそれは保険契約の解釈によって解決可能なのかなど、現在までにあまり検討されてこなかった課題について、諸外国の制度を参考に研究しています。
アピールポイント
水害の予防・軽減の観点からは自助・共助・公助があり、この3つが適切な連携を図り、資源・資金を有効に活用して最大限の効果を上げられるようにすることが重要です。本研究は、これらの中でも法的観点からの研究が最も遅れている自助(保険)の分野を研究対象とするものです。