人間科学部 人間科学科
講師
Department of Human Sciences
福祉社会コース
人文・社会 / 社会福祉学
依存問題のある人と家族の支援、出所者支援、ソーシャルサポート、孤独、当事者活動
ギャンブル等依存問題がある人の脆弱性に着目した家族支援に関する研究
日本では「ギャンブル依存」ついての研究蓄積が乏しく、その対策は物質使用障がい対策をベースにした医学モデルを念頭にした施策が先行している。家族支援についても、疾病教育を基本とした家族心理教育等が援用されている状況である。しかし、借金、多重債務といった経済的問題に発展しやすいギャンブル等依存問題では、必ずしも医学的介入を要さず、物質使用障がい対策とは異なるニーズがあると考えられる。本研究では、個別に異なる当事者の背景、問題化に至る脆弱性(ヴァルネラビリティ)について検討するとともに、家族支援のあり方について探求する。
研究分野:社会福祉学
(個人研究) 2021年 ~ 2024年
受刑中から出所後の社会復帰を計画するための支援ツール開発に関する実証研究
監獄法の改正を機に加速した再犯防止対策と並行して、2000年代半ばから厚生労働省と法務省が協働し、高齢、障がいがあって刑事施設から出る人に対する「出口支援」、障がいや高齢などの特別なニーズがある犯罪行為者が刑務所に入る前に、社会内での支援が必要であるとする「入口支援」が手探りで行われている。「入口」「出口」の間である「中」の支援にあたる受刑中には、一般改善指導、特別改善指導が実施されている。しかし、特別改善指導の類型が6類型に限られる上、受講者数は全受刑者の4割程度である。また、刑務所内の生活では、自分で考えること、自ら判断して自発的に行動する機会が著しく制限されており、出所後の社会復帰について自分の力で考えたり、自ら判断して行動したりする能力が損なわれることが指摘されている。このような背景から、受刑中に自らの出所後を思い描き、計画するのには厳しい状況である。そのため、本研究では、受刑経験者への聴き取り、受刑中の人への量的調査を行い、受刑中から社会復帰の準備を進めることが出来る支援ツールを開発する。
研究分野:社会福祉学,リハビリテーション科学
(国内共同研究) 2021年 ~ 2023年
http://officeserve.life.coocan.jp/
2019年6月 - 2022年3月 国立大学法人宇都宮大学 地域デザイン科学部コミュニティデザイン学科 助教
2018年9月 - 現在 日本社会事業大学 社会事業研究所 共同研究員
2015年4月 - 2017年3月 日本学術振興会特別研究員(DC2)
2001年4月 - 2015年3月 オフィスサーブ 代表
1993年10月-2000年6月 福岡県職員(福岡県精神保健福祉センター)
博士 (課程) 日本社会事業大学 社会福祉学
[教養教育]
[専門教育]
[大学院教育]
卒業論文等の指導 8 名
留学生の指導(学部・大学院、学年を問わない)正規生 1 名
留学生の指導(学部・大学院、学年を問わない)非正規生(半年以上) 0 名
留学生の指導(学部・大学院、学年を問わない)非正規生(半年未満) 0 名
1. | 「刑事施設出所後の支援に関する用語についてのレビュー」 安髙 真弓, 相澤 育郎 司法福祉学研究 No.:23 90-106頁 学術雑誌 2023年 12月 キーワード:出所者支援 社会復帰 レビュー |
2. | 「依存問題のある人の家族支援とPTSD」 安髙真弓 こころの科学 No.:229 72-76頁 学術雑誌 2023年 5月 キーワード:薬物依存 家族支援 PTSD |
3. | 「災害による生活環境の変化と危機管理能力向上に資する教育プログラムの開発―分野融合的視点からのアプローチ―」 藤原紀沙, 王玲玲, 三田妃路佳, 白石智子, 安髙真弓, 大森玲子 地域デザイン科学: 宇都宮大学地域デザイン科学部研究紀要 vol.:10 45-58頁 大学・研究所等紀要 2021年 9月 キーワード:防災、減災、教育プログラム、危機管理、環境 |
4. | 「地域サロンについての研究動向―自然災害における被害軽減を視野に―」 髙橋美月, 安髙真弓 地域デザイン科学: 宇都宮大学地域デザイン科学部研究紀要 vol.:10 263-271頁 大学・研究所等紀要 2021年 9月 キーワード:地域サロン、研究動向、形態素分析、KH-Coder、災害 |
5. | 「発達障がいの生きづらさ軽減に寄与する Twitter 利用の検討」 飯島朱音, 安髙真弓 地域デザイン科学: 宇都宮大学地域デザイン科学部研究紀要 vol.:10 209-230頁 大学・研究所等紀要 2021年 9月 キーワード:発達障がい、二次障がい、Twitter、自尊感情尺度、t 検定 |
1. | 日本社会福祉学会 中・四国大会 その他 2023年 「地域における包括的な支援体制づくり」 |
1. | アディクション関連問題支援者研修会 分類:研修会 役割:講師 対象者:専門職 人数:30~100人未満 アディクション関連問題に従事する支援者を対象とした研修会において、「薬物依存問題のある人と家族に対する支援について」という演題で講演した。 主催者:福島県精神保健福祉センター 2022年 12月 ~ 2022年 12月 キーワード:アディクション 依存問題 家族支援 当事者支援 |
2. | 茨城ダルク家族会 分類:セミナー・シンポジウム 役割:講師 対象者:一般市民,薬物依存問題のある人の家族および支援者 人数:100~300人未満 薬物依存問題のある人の家族やその支援者を対象に開催される茨城ダルク家族会フォーラムにおいて、「家族が幸せになるために」をテーマに基調講演を行った。 主催者:茨城ダルク家族会 2022年 7月 ~ 2022年 7月 キーワード:薬物依存 家族支援 |
3. | 介護概論 分類:学外非常勤講師 役割:講師 対象者:学生 人数:30人未満 社会福祉士指定科目の「高齢者に対する支援と介護保険制度」に対応する講義として、現在の日本社会が直面している超高齢社会の現状、高齢期というライフステージの特性、高齢者の生活を支える制度と専門職、認知症ケアなどについて講義した。 主催者:東京国際大学 2022年 7月 ~ 2022年 7月 キーワード:高齢者に対する支援と介護保険制度 |
4. | 精神障害者の生活支援システム 分類:学外非常勤講師 役割:講師 対象者:学生 人数:30人未満 本講義は、精神疾患・精神障がいのある人たちやその家族の生活をサポートするシステムを学ぶものであり、精神保健福祉士の資格取得の必修科目である。 メンタルヘルスに関する問題や課題の発生が増加傾向にあり、今や精神疾患や精神障がいは誰にも起こりうるといっても過言ではない。また、現代は生活困窮や児童虐待、ひきこもり状態、孤立など、複雑な課題のある人たちも増えており、その根底にメンタルヘルス課題が潜んでいることも少なくない。こうした課題のある人たち(精神疾患や精神障がいのある人たち)には、個別支援だけにとどまらず、さまざまな社会資源を整えることで生活の質が向上する可能性が高まる。講義では、こうした生活支援のシステムを具体的に学ぶことができるよう講義した。 主催者:東京国際大学 2023年 1月 ~ 2023年 1月 キーワード:精神障害 生活課題 |
5. | 「成人藥癮者家庭支持服務~用愛融合、追尋未來~」國際研討會 分類:公開講座 役割:講師 対象者:地方公共団体等,台湾衛生福利部薬物依存問題相談員等 人数:100~300人未満 台湾衛生福利部に召喚され、オンラインを通じて英語で講義を行った。講義内容は、以下の二点。①薬物依存問題のある人と家族に対する日本の現状と対策の動向紹介、②家族を対象に実施したニーズ調査の結果をもとに、家族の置かれている状況、家族の精神状態(PTSD)、家族の求める支援について。 主催者:台湾衛生福利部・東呉大学 実施場所:オンライン 2021年 9月 ~ 2021年 9月 キーワード:薬物依存問題、家族支援、ニーズ、PTSD |
6. | さいがたセミナー 分類:公開講座 役割:講師 対象者:地方公共団体等,精神科医療専門職 人数:30~100人未満 さいがた医療センターの依頼を受け、薬物依存問題のある人の家族支援について、①医療機関を中心に行われてきた心理家族教室中心から当事者や家族の状態に応じたオーダーメードの支援が必要であること、②家族に高率にみられるPTSDについて、調査結果を紹介しながら講演した。 主催者:国立病院機構さいがた医療センター 実施場所:国立病院機構さいがた医療センター 2021年 7月 ~ 2021年 7月 キーワード:薬物依存問題、家族支援、PTSD、ソーシャルモデル |
7. | 東京国際大学 分類:学外非常勤講師 役割:講師 対象者:学生 人数:30人未満 介護概論 主催者:東京国際大学 実施場所:東京国際大学 2021年 4月 ~ 2021年 3月 キーワード:高齢者福祉、社会福祉士、国家試験、ソーシャルワーク |
8. | 東京国際大学 分類:学外非常勤講師 役割:講師 対象者:学生 人数:30人未満 精神保健福祉相談援助の基盤(専門) 主催者:東京国際大学 実施場所:東京国際大学 2021年 4月 ~ 2021年 3月 キーワード:精神保健福祉士、国家試験、ソーシャルワーク |
9. | 東京国際大学 分類:学外非常勤講師 役割:講師 対象者:学生 人数:30人未満 精神保健福祉相談援助の基盤(基礎) 主催者:東京国際大学 実施場所:東京国際大学 2021年 4月 ~ 2021年 3月 キーワード:精神保健福祉士、国家試験、ソーシャルワーク |
10. | 東京国際大学 分類:学外非常勤講師 役割:講師 対象者:学生 人数:30人未満 精神障害者の生活支援システム 主催者:東京国際大学 実施場所:東京国際大学 2021年 4月 ~ 2021年 3月 キーワード:精神保健福祉士、国家試験、ソーシャルワーク |
1. | 島根県ギャンブル等依存症対策連絡協議会 役職:委員 役割:その他 専門的知識を持つ有識者として、協議会に出席し、意見を述べた。 主催者:島根県 キーワード:ギャンブル等依存症 |
1. | 教育・学習相談 刑事施設出所者を支援するNPO法人において、受け入れている利用者(受刑経験者)の処遇について、障がい特性、生い立ち、成育歴などを検討し、NPO法人スタッフに処遇についての助言を行った。 相談者:NPO法人 2022年 4月 ~ 2023年 3月 キーワード:出所者支援 障がい特性 PTSD 発達障害 再犯防止 |
2. | その他 訪問介護事業所職員が訪問介護時に利用者や家族から受けるセクシュアルハラスメントについての調査実施および職員を対象とした対応マニュアル作成についての技術援助 相談者:高齢者施設 2021年 4月 ~ 2022年 3月 キーワード:高齢者施設、訪問介護、セクシュアルハラスメント、対応マニュアル |
3. | その他 感染症流行下でのフードバンク活動について、活動支援および調査支援 相談者:NPO 2021年 4月 ~ 2022年 3月 キーワード:フードバンク、活動、財源、外国人、生活困窮者 |
4. | その他 出所者支援についてのスーパーバイズ 相談者:NPO 2021年 4月 ~ 2022年 3月 キーワード:出所者、ソーシャルワーク、住宅確保、制度利用、メンタルヘルス |
1. | 新聞 2023年 1月 薬物依存回復施設である九州ダルク開設時からかかわりがある関係者として、同ダルクのある美野島司牧センターとダルクのかかわり、共にダルクを支援してきたコース・マルセル神父についての朝日新聞の取材に応じた。 |