中田 朋宏（ナカタ トモヒロ） NAKATA Tomohiro
学部等／職名
医学部附属病院
教授
Hospital
学科・講座等
心臓血管外科
電話番号
0853-20-2225
生年月
1973年05月
専門分野
ライフサイエンス / 心臓血管外科学
専門分野キーワード
小児心臓血管外科学
研究テーマ
新生児・乳児期早期の心臓手術後難治性乳糜胸に対する
OK-432(ピシバニール)による胸膜癒着療法の研究
心臓手術後の乳糜胸は稀に起こる合併症である。治療は、MCTミルクへの変更、絶食-中心静脈栄養、オクトレオチド(サンドスタチン)持続点滴が行われるが、これらでも効果がない難治性乳糜胸に対しては、①胸管結紮手術または②胸膜癒着療法がなされる。
アメリカの大規模なデータベースでの検討では、合併症としての乳糜胸は年齢が若いほど起こりやすい。また胸管の走行は一様ではなく、個人差があり、体格的に新生児・乳児期早期での胸管結紮手術は困難である。
我々は2013年の小児心臓外科開設時より、難治性胸水を来した新生児・乳児期早期症例に対してOK-432(ピシバニール)を使用した胸膜癒着療法を行ってきた。その治療成績、中期遠隔期予後を明らかし、その治療法の有用性を検討する。
研究分野:心臓血管外科学
(国内共同研究)
肺動脈縮窄に対する人工心肺下、中心肺動脈形成＋体肺血流シャントの研究
動脈管血流に肺血流の全てまたは一部を依存している、肺血流減少型の先天性心疾患においては、しばしば肺動脈縮窄症(Coarctation of pulmonary artery、以下CoPA)を合併する。初回手術として体肺血流シャント(Blalock-Taussigシャント、以下BTシャント)が施行されるが、①側開胸からのBTシャント及び②正中切開からのBTシャントの2通りのアプローチがあり、またCoPAに対しても①初回手術と同時に肺動脈形成手術を行う、②第2期手術以降に行うアプローチがあり、明確な指針などは存在しない。
我々は2013年の小児心臓外科開設時より、正中切開からアプローチし、初回手術時の肺動脈形成手術を行っており、その治療成績、中期遠隔期予後を検討する。
研究分野:心臓血管外科学
(個人研究)
職歴
取得学位
博士(医学) (論文) 京都大学 胸部外科学
チュートリアル
循環器コース
クリニカルクラークシップ
循環器外科
論文（論文等）
| 1. | 「Pleurodesis using OK-432 for persistent pleural effusion after cardiac surgery in the neonatal period or early infancy」 Nakata T, Tachi M, Yasuda K, Nakashima S, Ikeda T, Minatoya K, Oda T Asian Cardiovasc Thorac Ann vol.:32 No.:2-3 全:8頁 83-90頁 学術雑誌 2024年 3月 |
| 2. | 「Pediatric Takayasu's Arteritis Complicated by Thrombotic Occlusion of the Distal Thoracic Aorta」 Tomohiro Nakata, Maiko Tachi, Shoichi Suehiro, Teiji Oda Interactive Cardio Vascular and Thoracic Surgery vol.:34 No.:3 全:3頁 504-506頁 学術雑誌 2022年 2月 |
| 3. | 「混合型TAPVC(Ⅰa＋Ⅱa)術後の遺残シャント(Ⅱa)に対してpatch閉鎖を行った成人の1例」 三浦法理人、中田朋宏、城麻衣子、末廣章一、今井健介、清水弘治、和田浩巳、織田禎二 日本心臓血管外科学会雑誌 vol.:51 No.:1 全:5頁 6-10頁 学術雑誌 2022年 1月 |
| 4. | 「Damus-Kaye-Stansel procedure with ventricular septal defect enlargement」 Tomohiro Nakata, Maiko Tachi, Kenji Yasuda, Shigeki Nakashima, Toshiko Minamoto, Teiji Oda Asian Cardiovascular and Thoracic Annals vol.:29 No.:5 全:3頁 405-7頁 学術雑誌 2021年 6月 |
| 5. | 「Damus-Kaye-Stansel procedure with ventricular septal enlargement」 Nakata T, Tachi M, Yasuda K, Nakashima S, Minamoto T, Oda T Asian Cardiovascular & Thoracic Annals vol.:29 No.:5 全:3頁 405-407頁 学術雑誌 2021年 6月 |
講演・口頭発表等（学会発表）
| 1. | 「右肺動静脈瘻を合併した成人期の右hemitruncusの1例」 中田朋宏、城麻衣子、末廣章一、今井健介、清水弘治、和田浩巳、山﨑和裕 第53回日本心臓血管外科学会・学術集会 2024年 2月 |
| 2. | 「false Taussig-Bing奇形､CoAに対する一期的根治～新Ao再建におけるsize discrepancy～」 中田朋宏、城麻衣子、末廣章一、今井健介、清水弘治、和田浩巳、山﨑和裕 第32回中四国心臓血管外科手術手技研究会 2024年 1月 |
| 3. | 「脳分離送血､選択的冠灌流を行い､心拍動下に行う､CoA/IAAに対するarch再建術の経験」 中田朋宏、城麻衣子、末廣章一、今井健介、清水弘治、和田浩巳、山﨑和裕 第150回山陰外科集談会 2023年 12月 |
| 4. | 「当院小児心臓外科におけるNO吸入療法～NO吸入療法を行った40-50kg台の2例を含めて～」 中田朋宏 第1回島根iNOフォーラム 2023年 10月 |
| 5. | 「インドシアニングリーン(ICG)を使用して術中確認造影を行ったJateneの1例」 中田朋宏、城麻衣子、末廣章一、今井健介、清水弘治、和田浩巳 第149回山陰外科集談会 2023年 6月 |
| 6. | 「術中にTAPVC 2bの合併が判明した､多脾症候群､DORV､vPS､RVOTO､PLSVCの1例」 中田朋宏、城麻衣子、末廣章一、今井健介、清水弘治、和田浩巳 第66回関西胸部外科学会 2023年 6月 |
| 7. | 「高安病､血栓閉塞による下半身循環不全､ショックを来した1歳児に対する正中切開および第5肋間左開胸アプローチを併用した緊急人工血管置換術」 中田朋宏、城麻衣子、末廣章一、今井健介、清水弘治、和田浩巳、三浦法理人、織田禎二 第146回山陰外科集談会 2021年 12月 |
| 8. | 「高安病､血栓閉塞による下半身循環不全､ショックを来した1歳児に対する正中切開および第5肋間左開胸アプローチを併用した緊急人工血管置換術」 中田朋宏、城麻衣子、末廣章一、今井健介、清水弘治、和田浩巳、三浦法理人、織田禎二 第74回日本胸部外科学会 2021年 11月 |
| 9. | 「重症感染症(前縦隔洞炎)または低ガンマグロブリン血症に対するグロブリン製剤の使用」 中田朋宏 第11回山陰小児循環器談話会 2021年 9月 |
| 10. | 「新生児・乳児期早期の心臓手術後難治性胸水に対する､ピシバニールによる胸膜癒着療法」 中田朋宏、城麻衣子、三浦法理人、安田謙二、中嶋滋記、池田義、湊谷謙司、織田禎二 第57回日本小児循環器学会・学術集会 2021年 7月 |
| 11. | 「新生児・乳児期早期の心臓手術後難治性胸水に対する、ピシバニールによる胸膜癒着療法」 中田朋宏、城麻衣子、三浦法理人、安田謙二、中嶋滋記、池田義、湊谷謙司、織田禎二 第57回日本小児循環器学会総会・学術集会 2021年 7月 |
| 12. | 「CoPAを合併した先天性心疾患に対する、人工心肺使用下central PA plasty+BTシャントの検討」 中田朋宏、城麻衣子、渡部聖人、安田謙二、中嶋滋記、藤本欣史、猪飼秋夫、織田禎二 第56回日本小児循環器学会総会・学術集会 2020年 11月 |
| 13. | 「Norwood術後敗血症からIEとなり､TR､RV-PA導管狭窄を来した1例」 中田朋宏、城麻衣子、渡部聖人、池田義、安田謙二、中嶋滋記、織田禎二 第58回山陰小児外科内科・周産期研究会 2020年 2月 |
| 14. | 「完全大血管転位症に対する動脈スイッチ手術(ジャテーン手術)の2例」 中田朋宏、城麻衣子、渡部聖人、池田義、織田禎二 第144回山陰外科集談会 2019年 12月 |
| 15. | 「術中にTAPVC 2bの合併が判明した､多脾症候群､DORV､vPS､RVOTOの1例」 中田朋宏、城麻衣子、渡部聖人、安田謙二、中嶋滋記、織田禎二 第10回山陰小児循環器談話会 2019年 9月 |
| 16. | 「小児における弁置換術の現状と問題点」 中田朋宏 第29回日本体外循環技術医学会中国地方会 2019年 6月 |
| 17. | 「乳児特発性乳頭筋断裂によるsevere MRに対して弁形成を行った1例」 中田朋宏、城麻衣子、安田謙二、中嶋滋記、末廣章一、今井健介、清水弘治、和田浩巳、織田禎二 第33回日本小児循環器学会近畿・中四国地方会 2019年 3月 |
委員会・学会役員等
| 1. | 日本小児循環器学会 評議員 学術集会査読委員 2016年～ 2025年 |
| 2. | 日本小児循環器学会 評議員 2016年～ 2023年 |
| 3. | 日本小児循環器学会 評議員 2016年～ 2021年 |
| 4. | 関西胸部外科学会 評議員 2023年～ 2033年 |
学術雑誌の査読
| 1. | Asian Cardiovascular & Thoracic Annals publisher:SAGE |
| 2. | Journal of Cardiothoracic Surgery publisher:Springer |
| 3. | Asian Cardiovascular and Thoracic Annals |
| 4. | 日本小児循環器学会雑誌 |
公開講座、学外講師・講演
| 1. | 島根大学病院の最新治療2023秋 小児の外科治療～最前線～ 分類：公開講座 役割：講師 対象者：一般市民 人数：30～100人未満 山陰地方で唯一の小児心臓外科の役割 主催者：島根大学医学部附属病院 実施場所：島根大学医学部臨床小講堂 2023年 11月 ～ 2023年 11月 |
| 2. | 山陰地方で唯一の小児心臓外科の役割 分類：公開講座 役割：講師 対象者：一般市民 人数：30～100人未満 松江市民フォーラム｢島根大学病院の最新治療」2022秋 内容は以下です。 島根大学病院では、2013年に小児心臓外科を開設し、今年で10年目を迎え、延べ500件を超える先天性心臓外科手術を行ってきました。当院は山陰地方で唯一の、小児心臓外科手術を実施する施設として、生まれてすぐの新生児(未熟児含む)から、乳児期、小児期、学童期、また先天性心疾患をお持ちの成人期の方まで、幅広い患者さんの治療にあたっており、良好な成績を得ております。生まれつきの心臓病に対してどのように手術をするのか、最近の当院での様々な試み、また成人先天性心疾患の治療などを、ご紹介したいと考えております。 主催者：島根大学医学部附属病院 実施場所：松江テルサ 2022年 10月 ～ |
診察活動
[役割]
- 診療科長
[外来の回数]
- ２回以上／週
[外来患者数]
- ５人未満／日
[病棟での役割]
- 疾患・グループのチーフ,主治医,夜間オンコール担当
[主治医として受け持つ入院患者数]
- ３人未満（年平均）
[特殊診察]
- 手術
[上記業務に関する資格]
- 学会指導医,学会専門医・認定医
[上記業務の回数]
- ２回以下（月平均）
[当直・呼出]
- １日／週
[定期的な学内カンファレンス]
- 参加