湖底堆積物の間隙水中の溶存ケイ酸の化学種分類 湖水中の溶存ケイ酸の濃度が胡内生態系に及ぼす影響 溶存ケイ酸の溶出において塩類の存在が及ぼす影響検討

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バク ジャヨン
朴 紫暎
助教
学部等
総合理工学部
物質化学科
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SDGs 13 気候変動に具体的な対策を 14 海の豊かさを守ろう
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産業分野

  • 学術研究,専門・技術サービス業 / 学術・開発研究機関
  • 教育,学習支援業 / 学校教育

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研究分野

  • ライフサイエンス / 生態学、環境学
  • ナノテク・材料 / 分析化学
  • 環境・農学 / 環境動態解析
研究キーワード
ケイ酸,重合体ケイ酸,溶出機構,硫化水素

研究概要

無酸素の環境における湖底堆積物からのケイ酸の溶出は、 ケイ酸塩鉱物に起因する。ケイ酸塩鉱物は、ケイ酸が吸着または結合している金属酸化物を意味する。硫化水素は、これらのケイ酸塩鉱物に含まれている金属成分の中で、特に鉄成分と反応し硫化鉄を生成する。これによってケイ酸塩鉱物中のケイ酸は、溶存ケイ酸として環境水中に溶出される。このような溶存ケイ酸の再生は、湖でのケイ酸供給の主たる経路の一つでもある。溶存ケイ酸は、珪藻の必須栄養塩として再利用されるとともに、金属酸化物に吸着して再び堆積物へ沈降し、湖内を循環する。このことから、堆積物は溶存ケイ酸の供給源ならびに吸収源としても重要な役割を果たしていると言われる。しかし、ケイ素はリンや窒素と比べて反応性が比較的低い元素であるため、ケイ素の動態に関する研究はあまり進んでいない実情である。したがって、湖底堆積物中の溶存ケイ酸の化学種や蓄積機構と再生率を検討し、高濃度の溶存ケイ酸が植物プランクトン群集内での優占種移行や富栄養湖の水質改善など、水環境に及ぼす影響についての検討を行っている。

アピールポイント

無酸素の還元的な雰囲気下でのケイ酸の新たな溶出機構の究明や、湖底堆積物の間隙水中での重合体ケイ酸(溶存態、珪藻類などによる利用不可)の存在確認や生成機構に関する研究を行ってきました。

特許情報