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荒木 亜寿香(アラキ アスカ) ARAKI Asuka

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学部等/職名

医学部附属病院 准教授

学科・講座等

病理部 

専門分野

ライフサイエンス / 実験病理学 / 神経変性疾患

ライフサイエンス / 人体病理学 / 小児脳腫瘍、上衣腫

専門分野キーワード

診断病理、 CCP1、Nna1、AMSマウス、小児脳腫瘍、FISH

研究テーマ

ヒト乳癌組織におけるサイトケラチンの発現と予後との相関
研究分野:人体病理学 (個人研究) 2009年 ~

網膜視細胞生存に必要なNnal遺伝子機能の解明
Nna1遺伝子はこれまでの研究により細胞の生死に関与し、その関与の仕方は細胞の種類により異なると推測された。Nnal遺伝子機能発現が、細胞の生死にどのように係っているのかを組織・細胞・分子病理学的に明らかにすることを大目的とし、Ataxia and Male Sterility(AMS)マウスの網膜組織を用いて、アポトーシスをはじめ細胞死を調節する分子群を同定し、それらとNnalとの機能的相関関係を明らかにする。
研究分野:実験病理学 (個人研究) 2005年 ~ 2010年

Histopathological and FISH (Fluorescene in situ Hybridisation (FISH))- based biomarkers in tumors of the central nervous system
The overall aim of the study is to evaluate the analytical and clinical performance of the investigated biomarkers in large series of CNS tumors. Upon completion of the study the relevant markers will be incorporated into routine diagnostic use. Specific aim 1: histopathological review and analysis of 19q13.42 by custom made FISH probes in a large series of malignant pediatric CNS tumors including primitive neuroepithelial tumors and comparison with morphological features and patient outcome. Specific aim 2: histopathological review of a series of pediatric ependymomas and analysis of the status of chromosome arm 1q by commercially available FISH probes and comparison with morphological features and patient outcome.
研究分野:人体病理学 (国際共同研究) 2013年 ~ 2016年

神経変性疾患原因遺伝子・CCP1/Nna1遺伝子機能の解析:小脳性失調症モデルマウス、Ataxia and male sterility (AMS) マウス を用いて
Nna1遺伝子 は、ラット脊髄で軸索を傷害された神経細胞の再生に際して活性化される遺伝子として取り上げられたものである。これがコードするたんぱく質はATP/GTP結合ドメインとzinc-carboxypeptidaseドメインがあることがその構造から明らかにされている。そのためATGBP1あるいはCCP1とも称される。Nna1遺伝子は種を超えて保存されており、ヒトにも同様の遺伝子が存在する。Nna1 (CCP1)遺伝子がコードするたんぱく質carboxypeptidase 1 (CCP1)は脱グルタミラーゼとして働き、チュブリンの翻訳語修飾に関与することが明らかにされている。 Nna1遺伝子異常があるPurkinje cell degeneration (PCD)マウスでは、CCP1機能異常によるチュブリンの過剰なグルタミル化により、小脳プルキンエ細胞や精巣生殖細胞に急速進行性細胞死が起こると考えられている。一方で、PCDマウスには網膜視細胞や嗅球の僧帽細胞では緩徐進行性の細胞死も見られるが、このこととNna1機能との関連に関して、明らかにはなっていない。 申請者の所属する研究室で分離・開発したAtaxia and male sterility (AMS) マウス は、小脳プルキンエ細胞消失に基づく小脳性失調症モデルマウスの一つであり、PCDマウスとはアレル関係にある。AMSマウスのNna1mRNAよりcDNAを作成し解析した結果、エクソン17の2423塩基CGA(R) →CCA(P)の点突然変異が認められ、これがams変異であることがわかっている(図1)。ams変異はPCR反応とその反応産物に制限分解酵素処理を加えることで、簡単に遺伝子診断できる。これを利用すると小脳失調症発症前に遺伝子診断でき、これがAMSマウスの最大の特徴である。(図2)。 近年 の研究で、Nna1 遺伝子と、筋萎縮性側索硬化症と前頭側頭変型認知症に共通する遺伝子異常であるC9orf72遺伝子との共発現が示唆されている (Kitano S, 2015)。その遺伝子産物C9orf72は、オートファジー始動複合体を活性化してオートファジー初期の隔離膜形成を誘導することが示唆されている。C9orf72遺伝子異常による神経細胞のオートファジー異常が、ヒト神経変性疾患の一因と推測されている。しかしC9orf72遺伝子とNna1遺伝子との関係や、Nna1遺伝子と神経変性疾患との関連はまだ解析されていない。神経変性疾患の病態解明と治療へ貢献するために、疾患モデルマウスであるAMSマウスのCCP1/Nna1遺伝子機能発現を研究することが必要と感じ、研究活動を行っている。
研究分野:実験動物学 (機関内共同研究) 2018年 ~

神経疾患関連遺伝子の研究
本研究は神経疾患発症に影響を及ぼす遺伝要因の候補を探索することが目的です。体系的・網羅的な遺伝子解析を通して遺伝子の個人差と病気の関係を調べることで、オーダーメイド医療実現の基盤構築をめざしています。また原因遺伝子不明の遺伝性神経疾患の遺伝子を同定し、その後の発症機序解明や治療法開発の研究に役立てたいと考えています。 本研究は広島大学ヒトゲノム・遺伝子解析研究倫理審査委員会で審査を受けて承認をされています。また、本学医学部医学研究倫理委員会においても審査を行い、医学部長の承認を得ております。
研究分野:神経解剖学・神経病理学,神経内科学 (国際共同研究) 2010年 ~ 2025年

アデノ随伴ウイルスによる乳児期発症神経変性疾患の低侵襲な遺伝子治療解析
脱グルタミル化酵素をコードするCCP1遺伝子の変異はヒトでは乳児期発症神経変性疾患(以下、 CCP1神経変性疾患)を引き起こす。また、マウスのCCP1遺伝子は小脳失調を呈する自然発症群 の原因遺伝子である。これまでの研究から、遺伝子変異によるCCP1タンパク質の機能喪失あるい は発現低下により小脳プルキンエ細胞が変性し、小脳失調につながると考えられている。この CCP1神経変性疾患の有効な治療法はいまだ確立されていない。そこで、本研究では、アデノ随伴 ウイルスベクター(遺伝子導入が低侵襲で可能)を用いてプルキンエ細胞などに正常型CCP1を発 現させることで、CCP1遺伝子変異マウスの病態改善が実現できるかどうかを検証する。本研究が 成功すれば、CCP1神経変性疾患のみならず、さまざまな遺伝性神経疾患の治療法の確立につな がる重要な知見が得られる。
研究分野:実験病理学,神経解剖学・神経病理学 (機関内共同研究) 2021年 ~ 2025年

ホームページURL

https://byori.sakura.ne.jp/

取得学位

医学博士 (論文) 島根大学 実験病理学