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長谷川 裕之(ハセガワ ヒロユキ) HASEGAWA, Hiroyuki

学部等/職名

教育学部 理科教育専攻 准教授

学科・講座等

理科教育専攻 

専門分野

ものづくり技術(機械・電気電子・化学工学) / 電子デバイス、電子機器

ナノテク・材料 / 機能物性化学

ナノテク・材料 / 基礎物理化学

ナノテク・材料 / ナノマイクロシステム

ナノテク・材料 / ナノ材料科学

ナノテク・材料 / ナノバイオサイエンス

ナノテク・材料 / ナノ材料科学

専門分野キーワード

物性化学,有機電子材料,ナノテクノロジー

研究テーマ

生体由来材料のパターニングによる機能発現とその応用
本研究では,自然にあるものの中で,生物の「視覚機能」を模倣した「視覚センサー」の開発を目指している。そのセンサーに用いる材料にも生体由来の材料である,高度好塩菌の細胞膜から抽出して得られる光受容膜タンパク質「バクテリオロドプシン(bR)」を用いているところが特徴である。  生体材料でセンサーのようなデバイスを作る場合には大きな問題がある。一般に生体材料は熱や薬品,乾燥などに弱いため,例えば半導体を作るプロセスには適合しない。視覚センサーの作製には様々な形状を造り出す必要があるため,バイオ材料に適した温和な条件で自在にパターニングする技術が必要とされていた。そこで本研究では,インクジェット法によって,温和な条件でbRを自在にパターニングする技術の開発を目指している。  また,視覚機能を模倣したセンサーとして,生体の視覚にも含まれている「DOGフィルタ」や「Gaborフィルタ」を作製している。「DOGフィルタ」は物体の輪郭を認識する機能が,「Gaborフィルタ」は物体の動きや方向を認識する機能が備わっている。  本研究では生体材料であるbRの「光を吸収し,水素イオン(H+)を放出する」という機能を利用して画像認識機能を引き出すために,bRを使って図形(パターン)を作製している。bRの光応答特性を考慮してパターンをデザインすることで初めて視覚機能を模倣したセンサーが実現可能である。このパターンの作製にインクジェット法を利用して研究を進めている。
研究分野:ナノ材料・ナノバイオサイエンス,機能材料・デバイス,生物機能・バイオプロセス (国内共同研究)

ナノ電解法によるナノ単結晶材料の開発とその応用
本研究テーマでは,電気化学的な手法によって溶液中で有機ナノ単結晶をピンポイントで作製することを可能にし,更にこれらのナノ単結晶をデバイスなどへ応用することを目指している。本研究の基盤となる技術として,長谷川らが2003年に世界で初めて「ナノ電解法」を発表し,以後独自の技術として展開している。この技術は目に見えないナノ単結晶を作製するため,基板上に電気分解に用いる2つの電極を配置した。この2つの電極を架橋するようにナノ単結晶を配置できれば,ナノ単結晶にスイッチのような役割を持たせてそれをデバイスとすることが可能である。つまり,電気分解の後,溶液から取り出してそのままデバイスに利用することが可能となり,簡単で省エネルギーなデバイス作製手法が実現される。そこで,基板上の2つの電極は先端部分はわずかなすき間(ギャップ)で接近するよう作られており,架橋構造が出来やすいようにしている。 この手法を用いて架橋成長させたナノ単結晶は,2つの電極を見た目だけではなく,電気的にも橋渡ししている。このナノ単結晶に電気的あるいは磁気的変化を与えると電気特性が変化する。様々な材料を用いてデバイスを作製し,その特性の評価を行っている。
研究分野:機能材料・デバイス,マイクロ・ナノデバイス (国内共同研究)

有機・無機ハイブリッドペロブスカイト材料の機能と物性
ペロブスカイト化合物は,例えば超伝導体や誘電体など,構成元素の置換によって電子構造の制御が容易な化合物として知られている。なかでも有機・無機複合金属ハロゲン化物ペロブスカイトは高い移動度のような優れた電子特性に加えて,概ね有機溶媒等に可溶であり,溶液プロセスによるデバイス作製など,応用面でも有利な特徴を持っている。実際,高性能な電界効果トランジスタとして報告もあり,最近では有望な太陽電池材料として活発に研究されており,次世代電子材料として注目されている。  一般に,金属ハロゲン化物ペロブスカイトは電気を通さない絶縁体であるが,例外的にヨウ化スズ系有機・無機ハイブリッドペロブスカイト化合物は高伝導性を示すことが以前から知られていた。これまでの我々の研究で,高伝導性の起源を調べたところ,この材料は1.3 eVのバンドギャップを持つ半導体であるにもかかわらず,電気伝導度の温度依存性,および熱起電力の温度依存性は金属的挙動を示すことが分かった。そこで,ホール効果測定からドーピングレベルを調べたところ,0.02%であることが分かり,この材料がドープされた半導体であると結論付けられた。  本研究では,そのような溶液中で作製可能な金属ハロゲン化物有機・無機ハイブリッドペロブスカイト化合物において,構成元素の一部を別の元素に置換することによって電子構造,電子特性へどのような効果があるかを調べることで,電子材料の設計に有効な指針を構築することを目指している。
研究分野:機能物質化学,機能材料・デバイス (個人研究)

理科授業に適したプログラミング教材の開発
プログラミングやプログラミング的思考を養成する意味で,理科の授業にプログラミングを導入することは理にかなっています。ある実験テーマに対して,自動化,効率化や高精度化するためのプログラムを開発することで,「プログラム」という手段を使って「実験の自動化・効率化・高精度化」という目的を達成します。そのためには,プログラミングを習得しなければならないのはもちろんですが,実験内容を正しく理解している必要があるため,理科の理解力も当然必要となります。このようなことから,理科授業にプログラミングを導入することは,プログラミング及び理科の学習の双方に相乗効果が期待できます。  そこで,理科の授業の中でプログラミングを実践出来る環境を提供するための教材の開発を行っています。具体的には理科の単元に合わせて,温度や明るさなどのセンサ類やボタン,LED等々の部品を組み合わせて,例えば環境データを自動的に読み取り,それを基に何かの動作を起こさせるような「仕組み」をまず考え,部品を組み立てます。次にその仕組みを実現するためのプログラ厶を開発します。さらにこの研究テーマでは,授業でどう実践できるかも考えます。私たち科学者の研究においても,物性データを測定するプログラムは自分で組み立てることもよくあることで,初等・中等教育のうちから実験用のプログラムを作成することは大変有意義です。そこで理科と連携した総合的なプログラミング学習環境を検討し,それに合った教材開発を行っています。
研究分野:教科教育学 (個人研究)

ホームページURL

https://chemistry.edu.shimane-u.ac.jp

職歴

2020年 - 現在 島根大学 大学院自然科学研究科 環境システム科学専攻物質化学コース(兼担)
2018年 - 現在 島根大学 教育学部 理科教育専攻 准教授
2018年 - 2018年 国立研究開発法人情報通信研究機構 未来ICT研究所 主任研究員
2016年 - 2018年 国立研究開発法人情報通信研究機構 未来ICT研究所 研究員
2011年 - 2016年 北海道大学 大学院理学研究院 特任助教
2007年 - 2011年 独立行政法人科学技術振興機構 さきがけ研究者
2007年 - 2011年 大阪大学日本語日本文化教育センター 学外非常勤講師(兼務)
2006年 - 2011年 独立行政法人情報通信研究機構 特別研究員
2006年 - 2007年 財団法人テレコム先端技術研究支援センター 調査役
2001年 - 2006年 独立行政法人情報通信研究機構 専攻研究員
2001年 - 2001年 名古屋大学物質科学国際研究センター 研究機関研究員


出身大学院

北海道大学 博士 (理学研究科 化学専攻) 2000年 (修了)

北海道大学 修士 (理学研究科 化学専攻) 1997年 (修了)

取得学位

博士(理学) (課程) 北海道大学 機能物質化学

修士(理学) (課程) 北海道大学 機能物質化学